憂鬱なソネット
ーーー国際電話?


ーーー時差?




チャペルにいた全員の頭の上に、大きなクエスチョンマークが浮かぶのが見える気がする。




「………どういうこと?

ちょっと待って、寅吉、旅って………海外に行ってたの?」



「うん、ちょっとアフリカまで」



「はぁっ!?」




アフリカ!? とあたしは目を剥く。



なんとなく、勝手に国内旅行だと思っていたのだ。


まさか海外旅行に行っていたなんて。


しかも、アフリカって………遠いな!!




「なんでまたアフリカに………」




呆然としたままそう訊ねると、寅吉はなぜか頬を紅く染め、恥ずかしそうに俯いた。



わけがわからない。




「ちょっと、なんなのよ」



「いや、うん………実は」




寅吉は「えへへ」と照れ笑いを浮かべて、ぼろぼろに擦り切れたジーンズのポケットに右手を突っ込んだ。




< 111 / 131 >

この作品をシェア

pagetop