この思いを迷宮に捧ぐ
そんな風に、一見無表情な千砂が、黙りこくっていると、みるみる内に、晁登の顔が悲しげに変化した。
「もう、俺の前でも、我慢しないといけないのか」
遠慮がちに伸びた晁登の指が、千砂の金の髪をさらりと、撫でた。
「どこにいても、君と祖国が、平穏であるように、祈り続けるよ」
そう言葉にしたら、晁登は沸き上がる感情を抑え切れない気がしてくる。
君が好きだと、絶対に別れたくないと。
その感情の激しい渦に呑まれまいと、晁登は思わず千砂を抱きすくめた。
「君のために、祈る」
どこにいようとも、自分の幸せを諦めた君が、せめて平穏でありますように、と。
そして、君が自分の幸せを手放したと同時に、俺の幸せも消えたのだということに、いつか気がつけばいい。
ほんの小さな復讐心を抱き、晁登は甘い香りの千砂の髪に顔を埋めた。
「もう、俺の前でも、我慢しないといけないのか」
遠慮がちに伸びた晁登の指が、千砂の金の髪をさらりと、撫でた。
「どこにいても、君と祖国が、平穏であるように、祈り続けるよ」
そう言葉にしたら、晁登は沸き上がる感情を抑え切れない気がしてくる。
君が好きだと、絶対に別れたくないと。
その感情の激しい渦に呑まれまいと、晁登は思わず千砂を抱きすくめた。
「君のために、祈る」
どこにいようとも、自分の幸せを諦めた君が、せめて平穏でありますように、と。
そして、君が自分の幸せを手放したと同時に、俺の幸せも消えたのだということに、いつか気がつけばいい。
ほんの小さな復讐心を抱き、晁登は甘い香りの千砂の髪に顔を埋めた。