この思いを迷宮に捧ぐ
「新作、あんたも見たいの?」
翠が勘違いをして、千砂を呼ぶ。
ベッドの隣のスペースをポンポンと叩いている。
まあ、その画家の新作も気になるけれど。
千砂がそこに腰を下ろすと、さらさらと金の髪が流れて紙面に落ちる。
慣れた手つきで千砂がばさりとまとめて背中に払うのを、翠がそっと撫でた。
「洗うのとか大変そうだけど、綺麗だな」
「そうかしら。洗うのは慣れてるけど、短い髪にも憧れるわね」
「切っちゃだめなの?」
「・・・だめじゃないけど」
「ふうん」