この思いを迷宮に捧ぐ
「人格がどうとか、問題にしない人間だからな。子どもさえ産めない、神に押し付けられた我が国の害だと言い募るばかりだ」
ひどい言い草だ。
「妃殿下は、体調が優れないのですか?」
確かに、結婚後しばらく経つのに、ふたりの間に子どもはない。
「不妊症かどうかと言う意味か?」
単刀直入なところは相変わらずの青英に、千砂の方が気まずくなる。
「いえ、そのような立ち入ったことは」
デリケートなことだと思って目を伏せた千砂の様子に、青英はありのままを答えることに決めた。
「まだそれもわからない」