この思いを迷宮に捧ぐ
早く取り消して。
「我が国との関係を壊すつもりですか?」
義母の苦労も思いも、彼らには知られていない。表面だけを見て、知った気になっているだけなのに、その暴言は許せない。
「そうでないなら撤回なさい」
畳み掛けてみても、声も出ないらしい。
「では、身柄を拘束し...」
しびれを切らして苛立った千砂が坡留を振り返ったとき。
「はいはーい、その辺で」
翠が追い付いたらしく、やる気のない軽い調子で仲裁に入ってくる。