この思いを迷宮に捧ぐ
でも、こんなにやり甲斐のある仕事はないだろう。
千砂は、同じように目を輝かせている坡留を見ながらそう思った。
ふと、坡留が、図面ではなく自分を見つめていることに気が付いて、千砂は少しだけ、動揺する。
「どうかした?」
何でもない顔をしているはずだと思う。
だけど、長い付き合いの坡留は、その下に隠した表情を探れそうで怖い。
「いえ。明日は最後の滞在ですから、町へ行きましょう。お好きでしょう?」