この思いを迷宮に捧ぐ

しかし、千砂は胸の中で続けて呟くのだ。

だけど活気もない。
議会でも、視察でも、私の左側に翠の姿を探す人たちがいる。彼らがわずかに、または明らかに、落胆するのを見て、私も同時に落胆するのだ。

翠がそこにいないことを実感して。


「だけど退屈で、つまらなくて」

迷いながら、千砂は顔をあげて、翠を見た。

あまり感情の読めない顔の翠を見たら、続きを止められなかった。


「さみしい」

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