この思いを迷宮に捧ぐ

私はまだ、男性不信を克服しきれないでいる。

肩を震わせて俯いている千砂に、翠は仕方なく口を開く。


「…俺がいない方が平和でしょ」

意外な答えに、千砂は、翠のいない宮殿を思い出してみる。

確かに、静かで平穏だ。


「確かに平和だわ」

言い切る千砂に、だろうな、と心の中で翠は答えている。

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