この思いを迷宮に捧ぐ

「涙と色。どっちも同時に使えてんね?」

耳元で意地悪く囁かれて、千砂は真っ赤になった。

確かに、結婚して間もない頃、そう教えられたことがあった。

「ち、ちがう!今のはそんなつもりじゃなかっ」

もう冷却期間は終わりだ。


翠は千砂の唇に吸い付いた。さっきの千砂からの不意打ちのキスにはどきりとさせられたけど、全然物足りない。

柔らかく震えている唇は、相変わらず甘い。
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