この思いを迷宮に捧ぐ
「お義父様はお元気?しばらくお会いしていないけど」
ふと、水の国の国王の顔が頭をよぎった。
「元気なんじゃない?母親が何にも言わないところをみると」
ちょっとほっとしたものの、千砂は気になってくる。
「お手紙で消息がわかるの?」
「そう。あの顔で筆まめらしい」
笑うに笑えず、千砂は苦笑いするしかない。
「こちらにいらっしゃればいいのに」
王妃の目があるから、義母が行くよりは義父が来るのが良いだろうと千砂も思う。
「理由なく来んのは難しいだろ」