リベンジ!〜大変身は、恋の始まり⁉︎〜
「へぇ〜っ。それでこれを俺に?」
翌朝。
毎日の日課になっている早朝ウォーキングのために私を迎えに来た健太に事の経緯を話すと、私が手渡した傘を見ながらそう聞いてきた。
「そう、だからその傘は健太から青山さんに渡しておいて。もう…出来るだけあの双子には関わりたくないんだよね」
「ふ〜ん。昨日大樹さんに会うまではあんなに浮かれて緊張してたっていうのに、不思議なもんだよな女心って」
隣を歩く健太は、呆れたように笑っている。
「そりゃあ…確かに緊張はしたし、浮かれてたかもしれないけど。だってほら、あんなにチャラい人だなんて知らなかったわけだから」
「まぁな〜。って、俺は実は知ってたから忠告してやろうかと思ってたんだけどな」
「えっ?」
「うちのジムでもよく女の客に声かけてるし。スタッフの中にも食事に行った子が何人かいるみたいだぞ。でも、どうせ言ったところで真琴が信じるかもわかんねーし。身をもって知った方がおまえのためにも良いかなってさ」
健太はそう言うと、意地悪そうにニヤリと笑う。
「ちょっと……そこは幼なじみとしてちゃんと忠告してもらいたかったんですけど」
「ははっ、ごめんごめん。でもさ、それにしても友樹さんは真琴のスイッチをいれるのが上手いよな」
「はぁ⁉︎」
あの性悪男が私のスイッチを入れるのがうまい?
どういう意味?