それでも僕は君を離さないⅡ
彼は静かに病室を出ていった。

さっき頬に感じた彼の手の温もりと

私の頬を撫でた感触に覚えがあった。

それに彼は私のことをわかってくれて

私を丸ごと包んでくれているような印象があった。

頭が重苦しく疲れてしまい

枕に深く沈んで目を閉じた。

一度にたくさんのことを考えないようにと

さっき先生に言われたばかりだった。

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