仲良し8人組
自分で自分の首を絞める時というのは、どれ程気力があったとしても途中で意識を失ってしまうのが殆どだ。
だから不可能に近いその自殺方法を、目の前のサトシはやってのけたということになる。
果たしてそんな事が可能なのかどうか。
でも、この場所は争った痕跡1つ無い。
「あ、…あれって……。ノート?」
周りを見渡したひなの視線は、段ボールのテーブルに昨日同様に置かれているラジオの隣にある大学ノートへ注がれた。
昨日来た時には無かったもの。
何か大事な事が書かれている気がする。
そう思った時には既にそのノートへと手を伸ばしていた。
見た目は普通の大学ノート。
ただ、所々に黒いペンのインクがついているからか、使い古された印象を持つ。
何が、……書かれてるんだろう。
サトさんのこの死についての答え?
それとも、今私の置かれている状況の真相?
ひなはゴクッと息を呑むと、最初のページをゆっくりと捲った。
『このノートに記す事は、全て本当にあった事だ。
私の記憶が徐々に戻ってきている為、その記憶をここに書き留めておこうと思う。
全てはサトシの為に』
サトシの為に?
思わずひなが首を傾げる。
このノートはサトシが書いた物じゃないという事だろうか?
サトシが書いたものならこんな言葉を書くだろうか?
そんな疑問が湧くが、取り敢えず次のページを捲ってみる。