仲良し8人組
「卓のあの白い本って、何が書いてあるんだろう?」
「日記だろ?」
「だ、だよね」
亮介は日記だと疑っていない。
卓が言っていた『日記の様なもの』という答えに疑問を抱かなかったのだろう。
「この際だから、読んでやろっか?」
「でも、人の日記を読むのは……」
悪戯に笑いながらそう言う亮介に、内容は気になるのに、一歩を踏み出す勇気がなかなか出ないひな。
しかし、亮介はもう読む気満々なのか白い本へと手を掛けている。
「大丈夫だって」
シシッと笑う亮介は悪戯っ子そのもの。
そんな調子のまま、手に取った白い本のページを捲った。
ペラペラと何ページかを捲った所で亮介の手が止まる。
真剣な表情をしてそのページを読んでいる亮介を見て、ひなも内容が気になるのを我慢出来ずに亮介の持っている白い本を横から覗き込んだ。
「何かある?」
軽くそう言ってみたひなだが、そこに書かれていた内容に思わず息を呑む。
「これって……」
ひなの口から僅か漏れる呟き。
知らなかった。
知りたくなかった。
でもこれが、……きっと真実。
『今日はなかなか面白い事があった。というのも、昨日放課後に忘れ物をして教室に戻った所、一人で夢が必死に何かを書いていた。
何を書いているのか興味が沸き、そっと夢の背後まで歩いて行った所、彼女は真っ赤なペンで『死ね』と書いていた』