仲良し8人組
「仲良し5人組。ほんとバカげた名前だよ。僕達は仲良しなんかじゃない。僕達は、……クラスに馴染む事の出来なかった奴等が集まっただけのただの寄せ集めなのに。
皆その事に気付いてた。だけど一人でいるよりも何かと都合が良かったから一緒にいただけ。亮介だってそうだろ?」
卓が言ってる事は、……本当なの?
知らなかった真実を聞かされたひなの頭は困惑と恐怖で埋め尽くされていく。
寄せ…集めって……。
仲良しなんかじゃなかったって。
それじゃあ、私達は……。
「私は、……皆が仲良しだと勝手に思い込んで、……勘違いしてたって…こと?」
震えたひなの声が部屋に響く。
が、それが聞こえているのは亮介だけ。
亮介はニヤつく卓を睨み付けると同時に、ひなの腕をガシッと掴んだ。
「俺はそんな理由じゃねぇよ!」
低い怒りを含んだ声音が空気を震わせる。
それに亮介の隣でビクッと肩を揺らすひなとは対照的に、卓は楽しくて堪らないという顔をしてケラケラと笑う。
そんな卓の姿は不気味そのものだ。
「亮介は一番まともだったもんね。全部を分かってた。だから、……一番面白味が無かったよ」
「帰るわ。邪魔したな」
卓がそう言って笑っている中、ひなの腕をグイグイと引いて部屋を出る亮介。
部屋を出る瞬間に亮介が卓へと軽蔑した様な目を向けたのがひなの目に映った気がした。
きっとそれはひなの気のせいなんかじゃない。