仲良し8人組
外に出ると、「大丈夫か?」と亮介が俯いたままのひなの顔を覗き込んだ。
大丈夫!そう言いたいけど、大丈夫かどうかすらもう分からない。
「亮介は、……全部分かってたの?」
ひながポツリと漏らした言葉はそんな言葉で、それに「……何を?」と訊く亮介の声が僅かに震える。
「卓が言ってた事。本当は皆、仲良しなんかじゃなくて、ただの寄せ集めだった……ってやつ」
何を?と震えた声で訊く時点で、亮介は分かっていたと答えているようなものだ。
そう分かっても訊かずにはいられなかった。
「……分かってたよ」
いつものひななら、そっか…と言って終わっていただろう。
だが、今のひなの精神状態はいつもと同じ状態とは程遠い。
だからか、眉尻を下げて申し訳なさそうな顔をする亮介に対して、ひなの抑えきれない気持ちが爆発した。
「何で!何で言ってくれなかったの!?亮介は、ずっと仲良しだと思い込んでた私を見て馬鹿な奴って心の中で笑ってたの!?」
亮介が笑ってた筈がない。
そう思うのに、口にしてしまったのは勢いから。
当然、自分を疑う様なひなの言葉に亮介の眉間に皺が寄った。
「笑ってたわけないだろ!ひなを馬鹿な奴なんて思った事なんて一度もねぇよ!」
「じゃあ、……じゃあ何で……、言ってくれなかったの?」
ひなの目に涙が溜まる。
本当の事を言って欲しかった。
皆が自分達の事を仲良しだと思っていないと教えて欲しかった。
知らなかった。……気付いていなかったのが自分だけなんていうのは余りにも、……辛い。