仲良し8人組
そんなひなの様子を見ていた亮介がキリッと唇を噛んだ。
「だって、……ひなは皆が仲良しだと思ってただろ。ひなはただの寄せ集めなんて思ってなかっただろ。ひなは、……あいつらと一緒に居て楽しかったんだろ?」
「そ、……だけど…」
「俺にとってはひなの気持ちが一番大事なんだよ。ひなが仲良しだと思ってるんだったら、それは仲良しなんだよ」
相手の気持ちを排除した考え。
だけど、よく考えれば相手がどう思っているかなんて想像でしかない。
亮介が言うように、ひなが仲良しの友達だと思っているだけで、その関係は成り立つのかもしれない。
それに何よりもひなの事を一番に考えてくれている亮介の気持ちがひなの胸に響いた。
「……そっか」
一気にしゅんとして地面へと視線を落とすひな。
そしてゆっくりと亮介を見上げるとばつが悪そうな顔をする。
「いきなり怒鳴ってごめんね」
「気にすんな。それよりも記憶は思い出したのか?」
ぽんぽんと軽くひなの頭を叩く亮介は、もう笑顔だ。
そして、やはりひなの事を一番に考えてくれている。
「記憶は、……少しづつ思い出してると思う。やっぱり何かがあったのは、中学校の校舎でだと思う」
「やっぱりか。なんかそんな気してた」
「うん。私も」
腕を組んで縦に首を振る亮介の隣で、ひなが苦笑いを漏らす。
と、共に亮介にガシッと腕を掴まれた。
「行きますか。日も落ちかけてるし急がないとな」