仲良し8人組
今は午後4時だからか、日はかなり傾いてきている。5月の日暮れはここからが早い。
気を抜いている内に真っ暗になってしまう。
「だね。懐中電灯とか持って来てないし」
中学校は廃校になっているのだから当然電気は止まっている。
日が落ちたら後は、月の光があるだけ。
「あっ、ペンライトならあるけど」
そう言って亮介がズボンのポケットに手を突っ込んでごそごそと中にあるペンライトを取り出した。
それにクスッとひなが笑い声を上げる。
「ペンライトじゃ、そんなに明るくならないけどね」
「だな」
無いよりはまし。そんな雰囲気で二人で笑いあう。
何が起こるか分からない今の状態では、そんなペンライトの小さな光でさえ道を示してくれるかもしれない。
笑い終わった後、そう思ってひなが亮介の手にあるペンライトをじっと見つめた。
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草の蔓が古い木の壁を這い、工事を途中までしていたからか、土砂が放置されている中学校の校舎。
見るからにお化け屋敷の様なその出で立ちにひながぶるっと身体を震わせた。
ひなの知らない3年で一体何があったのかという位の変化を見せる校舎の周りを見渡すが、この校舎以外は何も変わっていない。
校舎の横に昔からあった洋風な廃屋も変わっていないのに、校舎は凄い変わりようだ。