仲良し8人組



「何でですか?」


「私は3年前の神崎さんと知り合いじゃない。知り合ったのは今だ。そんな私には神崎さんの知り合いが誰かすらも分からない」


「あっ、そうか」



当然だ。


サトシが、ひなの知り合いを知っている訳がない。



サトシの説明に納得するも、ひなの中の希望の光が薄れていく。



「しかも、知り合いと言ってもフルネームを知っている人に限られるんだが。……君はまだその人に心当たりが無いみたいだね」


「……はい」



そう答えるしか出来ない。


まず、ひなは自分が見える人がいる事にサトシと会った事で気付いたのだから。



「君が元の世界に戻る条件が、この君の事が見える君の知り合いを見付け出す事だ」



自分が見える知り合いさえ見付けだせば、元の世界に戻れる!


なら、知り合いを片っ端から調べればいいだけだ。



「戻れるんですね!その人さえ見付かれば!」



キラキラと目を輝かせているひなに、またしてもサトシは首を横にふる。



「いや、それだけじゃ戻れない」



やっぱり、現実は甘くない。



その言葉がズッシリとひなの胸にのし掛かる。



「えっ……。じゃあ、後は何をしたらいいんですか!?」



出来れば、簡単な事であって欲しい。



そう願っているのに、サトシの口から出たそのもう1つの条件に目を見開く事となった。



「それは記憶を思い出す事だ」



記憶を思い出す事。


簡単な様で簡単じゃない。


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