仲良し8人組
「3日過ぎたらどうなるんですか?」
「ハッキリとは分からないが、……多分完全に消えた存在になるんじゃないかと私は思うよ」
「か、…完全に……」
完全にって事は、もう誰にも認識してもらえないって事?
それって、……サトさんにも?
「ああ。君は今、消えかけた存在だ。『消えかけた』だから、私には君が見える。だが、3日過ぎたら、多分私にも君が見えなくなる」
ゴクッと喉を鳴らして口に溜まった唾を飲み込むひな。
そのままサトシを見つめるだけ。
声が出ない。
…………怖い。
サトシと出会えて、こうやって話をする事が出来ているからこそ、少しだけ落ち着いていられる。
それがサトシにも見えなくなったら、サトシと出会う前に戻ってしまう。
誰も気付いてくれない。
誰も見てくれない。
いない存在。
またあんな風になるのが、……怖い。
一度経験しているからこそ怖さが増す。
誰にも気付いてもらえないという事がどれだけ苦しいかを、もう感じたくない。
それは誰であっても思う事だ。
きっと、一生誰にも気付いてもらえなくなったら、……私は狂ってしまう気がする。
そう思ってひながギリッと唇を噛んだ。
ひなの口内に鉄の味が広がる。