アドラメレク
私は振り返りざま、ポケットに忍ばせていたスタンガンを相手の胸元に・・・“体中の皮膚がただれた男”の胸元に、思い切り押し付けた!

「ゲギャッ!!」

カエルの様な叫び声を上げると、そいつは林の中に逃げ込んだ

「ハァ・・・ハァ・・・」

よろめきながら、投げ出されたバックを拾う

(皮膚が・・・溶けている?)

もう一度やれば死ぬだろうか?


― ふいに視界が真っ暗になった

「うっ!?」

目をこすり、見開くと徐々に視力が回復する

ガサッ!

林の中に気配を感じた

草木をこすり歩いている

ガサッ、ピチャ!

その音がどんどん大きくなってくる!


ガササッ!!!

考えるより先に、私はその場から逃げ出していた
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