水曜日の彼女


3年生になってからも、相変わらず玲菜とも彩とも一緒のクラスで、俺たちは何の進展もないままだった。



玲菜の視線の先に居る人も変わらない。



ずっと玲菜は…森山だけを見て居た。






.*~.*~.*~.*~.*~.*~.*~.*~.*~.*~





ある日の学校からの帰り道で、教室に忘れ物をしたことに気づいた俺。


慌てて取りに戻ろうとしたが、正門まで行くのが面倒で、旧校舎の塀を飛び越えて昇降口に行こうとした。


その時に見たんだ…。


玲菜が旧校舎に向かって歩いて行くところを。




「玲菜っっ!」




と呼んだが、少し距離があったからか…全く気づく様子もなく旧校舎へと入って行く。



< 148 / 375 >

この作品をシェア

pagetop