水曜日の彼女


ある日、小学校の入学式を控えた春ごろ、母さんが俺と博斗に


「朝陽も博斗も亜紀さんに会いたいよね…?」


と真剣な表情で聞いてきた。



亜紀さんとは、俺たちの本当の母だ。



もちろん2人とも


「「会いたい!!」」


と答えたのだ。


その時…母さんの瞳が悲しげに揺れたなんて気づきもせずに……。



数日後、家の近くの公園に母さんが連れて行ってくれて、ベンチに座っている亜紀を見つけた。


「「ママっっ!!」」


俺と博斗でベンチに駆け寄った。


すると母さんが


「じゃあ亜紀さん。

1時間後に迎えに来るので、それまでお願いします。」


そう言って、ペコリと頭を下げ、その公園を去って行った。





< 70 / 375 >

この作品をシェア

pagetop