浅葱色に射す一筋の泪





散々飛び回り帰着した優輝菜を左之と新八が縛り上げた


平助「どうやら島流しはお前のようだな」ポンポン


優輝菜の肩を叩く平助


優輝菜「えぇ〜〜〜っと………。
私を……どうするつもり?」


腕を組んでニヤッと笑う土方


土方「優輝菜さん……。何故飛べるのでしょう………」


優輝菜「っっっ!!!
……………………………。
何でだろ〜〜〜〜?
不思議な事もあるもんだねぇ〜〜……」


土方「……………………………。
言い残すことはそれだけか?」


優輝菜「いやいやいやいや……。歳三さん……。 お腹にヤヤコが………」


土方「いない」


優輝菜「……………………………。
発作が………」


土方「ない」


優輝菜「……………………………。
さ……散歩!!!」


土方「そうか。良かったな」ニコッ!


優輝菜「陸斗が悲しむっっっ!!!」


土方「突き飛ばした」


優輝菜「……………………………。
お母さんが泣く」


土方「軍法違反っっっ!!!」


優輝菜「……………………………。
陸が飛べるようになれって言うから仕方なく………」


陸「言ってませんっっっ!!!」


一「往生際が悪い」


優輝菜「……………………………。
愛嬌だな……」


全「違うっっっ!!!」


優輝菜「勘弁してください」


「そこまでで宜しいのでは?」


優輝菜「救世主っっっ!!!」


全「……………………………。」


優輝菜「…………………………。誰?」


「東郷平八郎と申します」


優輝菜「っっっ!!! あなたが!!!」


東郷「はい」


マジでイケメンだ……………。


土方「あなたが……。私は陸軍総指揮官の土方歳三。 そしてこのゴキブリが妻の優輝菜」


優輝菜「違うっっっ!!!」クラ〜。


東郷「……………………………。
宜しく………」手を差し出す


土方と握手をする東郷平八郎。


優輝菜「……………………………。
離して頂けないでしょうか………」


土方「ダメだ………。どうだった。空中散歩は………」


優輝菜「清々しい」


土方「飛び納めだ」ニコッ!


優輝菜「それだけは御勘弁をっっっ!!!」


土方「ならぬ」


東郷「……………………………。
三笠で一回りしませんか?」


優輝菜「します!します!」


土方「是非」




……………………………




優輝菜は縛られたまま船首に立って海を眺めていた


優輝菜「気持ち良い」


新八「縛られてるのに?」


優輝菜「……………………。潮風が…」


総司「沖に出たら突き落とします」


優輝菜「え……………………………。」


総司「優衣一人に任せて一人遊び歩いてたんです」




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