浅葱色に射す一筋の泪
優輝菜「空母艦があれば………」
東郷「空母艦……?」
優輝菜「船ですが、戦闘機の離着陸用の船です。」
確か、空母艦は日本初………。
第二次世界大戦で使われるんだったか。
そもそもコンクリートの船なんかこの時代じゃ無理か………。
しかし、距離さえあれば鉄の板でもいけるんじゃ……。 いやいやいやいや。猛暑だと照り返しがきつ過ぎて無理だし、距離の長い船など沈むだろ………
難しい顔して考えていたら
東郷「面白いね………。それ……。」
優輝菜「でも、この時代の技術じゃ無理かと………」
東郷「日本の技術を嘗めて貰っては困る」ニヤニヤ
優輝菜「何ですか?」
東郷「重量や、距離の計算をして沈まない船を作る。そうだろ? 5年で作ってやる」
坂本「東郷! おまん……。いつの間に技術者になったんじゃ!」
東郷「………………………………。
設計するのは私じゃ無い………」
優輝菜「……………………………。
面白いね……。東郷さん………」
東郷「ゴホン!ゴホン!」
落ち着いてるけどまだハタチそこそこのイケメン君………。
優輝菜「東郷さん…。お願いします。空母艦……。期待してます………」
優輝菜は深々と頭を下げた
東郷「あぁ……。任された……」
言った手前、引くに引けなくなった東郷。
うまく行けば日露戦争には間に合うか?
優輝菜「李朝朝鮮で、清と戦うんだからね? 失礼な話だからね……。もし、軍以外の者に怪我を負わせたら、例え敵でも手当は此方がやる。いい?
それから、敵が戦う意志が無いのに攻撃はしない。やられたらやる。双方、負傷者は最低限に抑える」
土方「やりにくいな………」
優輝菜「アジア全体を守る気持ちで……。 白人にとって、黄色人種や黒人は下に見られてる。アジアも強いんだと知らしめる!ただ……。勝っても、調子に乗らず、謙虚な気持ちは忘れずに……。
日本人の良い所だからね……?
強さと優しさを兼ね備えたら最強!!」
全員目を見開いた
土方「優しさ………?」
優輝菜「強いだけなら世界が目指せる。
優しさや思いやりを持っていたら……、世界中が日本を注目する。強く、金がある小さい島国が未来では世界2位を誇る経済を持っているのは、日本は強いだけではなく、秩序を保てるからだ」
翔「日本……かっこ良いな……」
優輝菜「晋作……。気をつけて……」
晋作「何で俺なんだ」
優輝菜「破天荒だからだ!!!」