浅葱色に射す一筋の泪
土方「まだ死なせねぇからな………」
優輝菜「……………………………。
何で……気付かないの……。病気で死のうが戦争で死のうが……同じ死でしょ。
今までに亡くなった兵士を思ったら……1人生き延びるなんて……出来ないよ」
土方「……………………………。
生き延びてからもう一度言え。その言葉……。
日清戦争が終わるまでに死んだら……戦没者の石碑にお前の名前は入れてやんねぇぞっっっ!!!」
優輝菜「なんでよっっっ!!!」
土方「死のうとしてるお前は戦没者に申し訳ないからだっっっ!!!
お前が消そうとしている命は、戦没者が一番欲しかったもんだからだっっっ!!!
今お前がしようとしてるのは自害と同じだ。法度があるなら切腹だっっっ!!!」
優輝菜「死ぬつもりはないっっっ!!!
始めから……生きて帰るつもりだったよ……?それは今でも変わらない……。
皆で帰るのが私の目標だったから……
ただ……、覚悟はして来た。」
父「失礼するよ………」
全「……………………………。」
父「優輝菜の父です………。どうぞお見知りおきを………」
晋作と坂本にご挨拶するお父さん
優輝菜「何?」
父「お母さんもいるから……手術は問題ない……。ただ、生きたいと願わなければどんな手術だろうが優輝菜は死ぬ。
生きる希望を持てないなら俺も優輝菜の手術は拒否する」
土方「父上っっっ!!!」
父「優輝菜にどれだけ生きたいか聞きたいだけだよ。
娘を失うのがどれだけ辛いか分かるか?」
お父さんは火葬場で泣き崩れた……。
優輝菜「……………………………。」
父「残るのは……思い出と骨だけだ…」
優輝菜「……………………………。
ごめん……」
父「母を早くに失う子供達……。特に歳輝には申し訳ないとは思わないのか?
親より先に死ぬと言うことは……
最大の親不孝だ………………」
優輝菜「……………………………。」
父「本気で生きようと思ってるか?何処かまだ諦めがあるんじゃないのか?」
優輝菜「……………………………。
そんな事………」
父「無いとは言えないだろ?優輝菜はビビってる。死ぬ事を……。生きる事を……。 どうしたい? 優輝菜…………」
左之「死ぬ事も生きる事もビビってる?
お前……何したいの………」
優輝菜「日本を発つ前に死ぬと宣告されてから……
一秒でも長く歳と一緒にいたいと思った……。
どうせ死ぬなら……幹部の盾になろうと思った……。 布団で死ぬのは嫌……。
歳と……一緒に……。
死に……たくない……。でも……バレたら、きっと私は恐怖で死にたくないって縋っちゃう……。どうにも出来ない人達に……当たっちゃう……。
だから……人知れず……。
バレなければ……私は冷静でいられるし、歳ともいられる」