月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】


カチン、と受け皿に触れる音が涼音の耳に響く。





「『この家にはもうお前しかいない。僕はもう無理だ。お前が跡継ぎになってくれ』」

 



麗音の口から聞こえたのに、知らない人の声を聞いているようだった。




「………」
 



それは――……最悪、だ。




< 184 / 362 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop