月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】


「何だかんだ、兄貴は跡取りになるための勉強も頑張ってたし、

病気やっても治療に一生懸命だったから、これなら俺が家出しても問題ないじゃんって思ってた。

でも……兄貴にそんな決定的なこと言われたら、俺……」



「………」
 



涼音は俯きたい気持ちを抑える。



麗音を、今自分を見ていない麗音を、しっかり見ろ。
 



そしてこれが『麗音』だと、わかれ。




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