月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】
そう言えば。
フラフラと歩いてしまったから、ここがどこだかわからない。
「……送ってください」
竹に手をついて反省猿のようなポーズをとるしかない涼音を見て、麗音は楽しそうに笑う。
「はいはい。でもこれ以上奥に入ってなくてよかった。この先谷間になってるから」
「ギリギリだったんだね」
麗音が持っている懐中電灯と、麗音を頼りに山道を歩く。
「麗音、友達一人いるって言ってたよね?」
「うん。小四んときに引っ越して来たヤツだから、ここのふるーい習慣は知らないんだ」
「なるほど」