月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】
『もっ、勿論だよ! ……りおさえ、ゆるしてくれたら……』
勢いよく顔をあげた苺花の声はしぼんでいく。
正面に冷たい瞳の麗音を見て、声から力が失われる。
『涼音、こいつってお前の友達?』
『当然だろ』
『だってさ。まいか?』
苺花の濡れた目が涼音に向けられる。
涼音は困ったように微笑んだ。
その微笑に疲れも見えて、苺花は奥歯を噛んだ。
――……こんな顔を、させた……。
大事な、大事なともだちに。
『いっそ嫌いになれたら楽だって、思ったよ』