五つの顔を持つ私



学校から少し離れた場所に学校からは死角になっているところがあり、そこにー台の車が止まっている。

真っ黒いピカピカのボディにどの車よりも細長いそれは正真正銘のリムジンだ。

私がその車に近づくと、運転席から一人の男が出で来て後部座席のドアを開け、恭しく頭(こうべ)を垂れる。

「お帰りなさいませ、麗様」

「出せ」

リムジンに乗り込むと私の一言で車は発車する。

今からの私は黒木財閥の社長令嬢黒木麗になる。



< 41 / 120 >

この作品をシェア

pagetop