五つの顔を持つ私
「…う、うるせぇやい!!お、お前なんか、お前なんかすぐに追い抜いてやるからな!?」
…なんか勝手に闘争心燃やしてるし。
…はぁ、なんか、疲れた…。
もう帰りたい…。
「な~に騒いでんの?」
いきなり登場!!チャラ男!!
って感じでガバッとチビっこに抱きついてきた男。
「あっれ~?この子お騒がせ地味子ちゃんじゃは何したの?レンレンもえらくご立腹のようだし。まさか君が怒らしたの?」
「…別に何もしてません」
なにこいつ。
「呉羽、いい加減その“レンレン”ってのヤメロ」
「ええ~?いいじゃん。かわいいし。レンレンにぴったりのあだ名でしょ?」
「あんだとごら!?やんのかごら!?」
「あはは~、まったくレンレンったら照れ屋でおこりんぼなんだから♪そんなんじゃもてないぞ☆」
…私こいつ嫌いだわ。
なに?ナルシスト?
…キモッ。
「あ、君?そんなに熱い視線を僕に送っちゃってる子は。いや~モテる男は罪だね~」
「…」
「でもごめんね?僕はかわいい女の子以外受け付けないんだ。君みたいな容姿だと…」
そう言ってかわいそうなものを見るような目で私を見据えるナルシスト。
…ッ誰もあなたに好かれたいなんて思ってないわよ、このナルシスト!!
そう声を大にして叫びたかったけど、なんとか自分を落ち着かせて抑える。
…そのかわり思いっきり睨んでやったけど。
その殺気を感じたのか一瞬ブルッと身震いしたナルシスト。
…まだ1%も出してないのに…。