Cheer Up
ああああ聞きたくない聞きたくない。
とりあえず耳を塞ごう。
耳を塞いでふと思い出す。
…もしや半額ってこれしなきゃいけなかったの?
ていうかお父さんと行こうとしてたけど、そりゃ嫌がるな。
てそういうこと考えている場合じゃない!

「も、もういいですよ。半額にしますから行ってください!」

こうしてこのやり取りに耐えられなかった店員によって私は助かった。

ありがとう、店員さん!

「別に言っても良かったのに」
何でそんなしれっとしてんの!?
「恥ずかしい!後でポップコーン奢って」
「はいはい」

ようやく劇場に入った。




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