考えが甘いんだよ【短編】
「ねぇ、巧弥くん〜!なっちゃんをふったってほんとぉ?」
「ま、まーな。」
「可哀想ななっちゃぁん!どんまい!」
は?
なにそれ?
ムカつく。
すごいムカつく。
「あははっ、今度は本当にふられちゃったぁ〜。
とでも言うと思いました?亜耶ちゃん、なにか勘違いしてるようだけど。私が振ったの。馬鹿にしないでもらえる?あんな男、こっちから願い下げ。よくあんな男と浮気してられんね。あー、まぁ亜耶ちゃんならお似合いかもね?」
「なっ!?馬鹿にしてんの!!?」
「してんの。気づかない?
あ!しーちゃん!また明日ね!バイバーイ!」
「う、うん!!バイバイ!」
あーすっきり!
「かなちゃん、帰ろー!!」
「あらぁ?宇佐さぁん!ふられたって本当?可哀想にね。」
「ありがとう。でも私からふってんの。あと勝手に憐れまないでもらえます?可哀想って、こっちのセリフ。自分の化粧のけばさ気づかない?ケバ子って呼ばれてるの気づいたら?」
「なっちゃん…!変わったね!かっこいい!」
「ブスに言われたくないわ「うるさいな。だから何?ブスに言われたんだよ?もっと恥じれば?自分の顔。」
「なっ!!」
「あははっ、ださーい藤川さん。藤川きみよさんっ」
「きみよ?へー、いい名前ね?」
とりあえず今日はすっきりした。
でも明日からこんなこと言えなくなるなぁ、絶対!
勇気でないよ…
ただ、私は自分の言いたいことを言えないような人にはなりたくない。