メガネのヒメゴト
あなたと同じ部屋で同じ空気をすい、同じものを食べ、同じテレビ番組をみる。


同じ布団に入り、同じことをする。


同じ話題を話し、同じ車に乗る。


あなたが寝ている間、わたしは起きていた。


あなたの寝顔をみるのは毎回これが最後なのかもしれないと思った。


顔をなでてみる。


うーん、といってわたしの手をのける。


あどけない顔をみるたび、わたしは胸が苦しくなる。


この顔をさわるのも、今夜が最後になるのだろうか。


びくついている自分に気づく。


ひとつにならないと不安になった。

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