指切り
このクラスで一番規模の大きいグループのリーダー格の律花と理名と乃架が
律花達は私の肩に手をのせた。
「別に…暗い顔はしてないよ…」
私は笑みを浮かべた。
律花達は私の反応が気に食わなかったのか私を突き飛ばした。
がっしゃーーん!!
「いっ…」
手の甲が机に当たり赤くなっている。
「うざいのよ。いつもうっすーーい反応してさ…あんたなんて居ても居なくても変わんないのに。」
私は手の甲を抑えながらうつむいた。
それが正論だからだ。言い返す気力もないし。
「大丈夫!?亜癒ちゃん!!」
亞璃ちゃんが私に駆け寄ってきて私の手を軽く持った。
「赤くなってる…痛そう…」
亞璃ちゃんは悲しそうな瞳をした。
私はその優しささえも同情されてるように感じて亞璃ちゃんの手を振り払った。

私は教室から飛び出し一番下の階まで降りて校舎の玄関を出た。
目が熱い。
「っ…げほっ…」
もう嫌だった。もう生きてるのも辛かった。


私は走ってやっと家にたどり着き玄関に座り込んだ。

目から熱いものが溢れ出してくる。もう嫌で。仕方がなくて。
座って泣いた。声に出したかったけど声に出せなかった。
また母達に怒られるかもしれないから。
一通り泣いたらなんとなくすっきりして、私おねえちゃんの顔を見たくなりおねえちゃんの部屋に駆け込んだ。
バタンッ!!
「おねえちゃん!!!」

「…?びっくりしたぁ…学校は?」
おねえちゃんは目を丸くして私を見た。
私はおねえちゃんに抱きつき
「おねえちゃん…おねえちゃん…」
と呟いた。
「…どうしたの??…亜癒…?」

「おねえちゃん…どこにも行かないで…私、おねえちゃんを絶対裏切らない…ずっと信じてるから…」

「…亜癒…」
おねえちゃんは寂しそうな目をした。
「おねえちゃん。約束して?おねえちゃんは絶対どこにも行かない!私はおねえちゃんを絶対裏切らない!」

「…じゃあ約束しよっか。」
おねえちゃんは薄く笑ってから私の小指と小指を絡ませた。
「ゆーびきーりげんまん 嘘ついたら針千本のーます
ゆびきった!!」
そして二人で笑いあった。

でもこの約束は永遠のものではなかった…
< 3 / 7 >

この作品をシェア

pagetop