ミク。
「これ…‥プラスチックの指輪…‥」

『…………あぁ。どうしてもブライダルリング買えなくて……けど、いつか必ず本物買ってやるから、』

「ううん!私…ずっとこれで良い…」

やっと分かった。未来で主様が捜していたのは私。誰だったのか忘れてしまった大切なヒトというのは私………‥こんなに幸福な事、きっとずっと今しかない。だから。

「ありがとぅ、ロボットに生まれた私にこんなにしてくれて、ありがとぅ‥」

だから何も、後悔を残さないようにして今の主様とサヨナラしよう。

『じゃあ、良いのか?』

「はぃ。私を、ブラックのお嫁にして下さい。」

口づけを交わして彼の広い背中に回しきらない腕を回した時、調べ物が終わったら自動的に未来に帰るよう私の中にセットされていた移動装置が動き出す。

『…‥フィン‥‥‥』

「さよなら、ブラック」

『行くなって言ったろォがっ!』

「未来に私は居る。未来ではずっと一緒‥だってお嫁になれたんだもの」

~‥‥行くな…‥フィーン……………ッ………!!?~最後に聞こえた彼の泣いているような必死な叫び声に切なさをいっぱい感じた。私は目を閉じると二千ΧΧ年の時の風に身を任せた。
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