【完結】 甘い罠〜幼なじみは意地悪女~
「ごめんね。放ったらかしで・・・。お茶入れるね」
「気にせんでいいよ。それより、美沙・・・」
まるで今から告白でもするような面持ちで立ち上がり、美沙の方へ向かった。
「美沙、バレンタインのチョコ、ありがとう。これ・・・」
持っている紙袋を美沙に差し出すと、美沙の顔が緩むのがわかった。
「これって、White Magicで買って来てくれたん?」
「あぁ・・・」
やっぱり美沙も知ってるんやぁ。あのジンクスも知ってるんかな?
知ってたら俺の気持ちがばれるやん!!!
まじで?
どうしよう。
俺の心配をよそに、美沙は「開けていい?」なんて嬉しそうに言っていた。
「あぁ」
美沙の問いかけに、そう言うのが精一杯だった。
「うわぁ。おいしそう」
その声につられて、美沙の方を見ると、満面の笑みでクッキーを見つめている少女の姿がそこにはあった。
昔から甘いものが好きやったからな。
かわいいよな。
見とれていると、美沙が急に立ち上がり、
「紅茶でも入れようか?」
と言い、キッチンに向かった。
「あ、ありがとう」
再びソファに座り、深呼吸をした。
なんで渡すだけでこんなに緊張してるねん!
自分の情けなさに反省している所に、美沙が紅茶を入れて持ってくると、俺は無意識に姿勢をただしていた。