人生、やり直しませんか?
 歩いている乃愛の横顔をチラリと見る、うんすっごい美少女。


 大人な雰囲気?そんなのがプンプンしている。


 ポーッと乃愛に見惚れていると、


 「何よ」


 「いやぁ、乃愛って大人っぽいな〜って」
  

 「は?何言ってんのよ。あなたと同い年でしょ?あなた…私に老けてるって言いたいの……」


 乃愛の目がギラリと光る。


 私は慌てて両手を振って、


 「ち、違う違う!」


 「そう、ならいいわ。……もうすぐ学校につくわよ」


 乃愛の言葉の通り、目の前に校舎が見える。


 こんな会話とかをしていると、普通の中学生に見えるけど、私死んでるんだった。


 同じく登校している人達の中で、何か私一人だけ見えない線引きがされている
気がして、気まずくて顔をふせた。


 あの人達は、心から生きている人。


 私は、一度死んだにも関わらずもういちど生きている人。


 そう、私は生死のはざまをうろつく、死人でも生人でもない人なんだ…。
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