そっと鍵をかけて。
タクシー乗り場まで送って貰えるよう頼むと、彼はそれを快諾した。
だが、いざ歩き始めると、それは適切ではないと判断が下された。
「足、どうしたの?怪我した?」
「あー、ヒールがさっき折れちゃって…まぁでも家までくらいなんとかなるかな。」
そう答えれば、彼は傘を私に持たせ、無造作にしゃがんでヒールを観察した。
少し思案した後、立ち上がって傘を持ち直した。
「サイズ24くらいだっけ?」
「そうだけど、なに?」
「この前妹が通販で買った靴、サイズ間違えたらしくて。泊まりに来た時持ってきたんだけど、返品できなかったとかで置きっぱなしなんだ。
よかったらそれ、履いて帰ったら?」

