First Letter〜1年間の夢物語〜



一言だけか…


「瑠昂、いこっか‼︎」


もう見えなくなったのに、さっきまで昂哉がいた場所から目が離せなかった


嫌われちゃったのかな…

不安で不安で仕方なかった。

なんでここまで不安なのかわからないけど、でも、不安だった…


「大丈夫だよ、昂哉は瑠昂を嫌いになったりしてないから」


ごめん拓斗。

今はなにを言われてもただの気休めにしか聞こえない…


「瑠昂、今日は思いっきり買い物しちゃお‼︎」


「…そだね」


笑えてるのかな、今。

ごめんね、付き合ってくれてるのに。

拓斗にも、莉子にも迷惑ばっかりかけちゃってるね…


でも、本当にわからない。

なんで急に態度が変わったのか…

勉強会した日まではなにもかわらなかったのに、その次の日からすこしずつ変わっていった。

あの日、昂哉の気に触ることしちゃったのかな?


ねえ、昂哉

わからないよ。昂哉がなにを考えてるのか…





< 42 / 56 >

この作品をシェア

pagetop