silve shining
 一ノ瀬は、バリアを張っていたらしく、軽い火傷で済んだらしい。

 本人は軽いショックを受けたらしく、気絶しているが。

 ベンチへ戻ると、葉月達がとても嬉しそうな顔をして待っていた。

「お疲れ様、亜紀。」

 そう言った葉月の顔は、どこか見たことがある表情だった。

 いや、今までほぼ同じような行動範囲にいたから見たことあるも無いも無いのだけど、今の葉月の表情は、葉月ではない、誰かに見えて。

 そんな表情が、俺は見たことがあると思った。

 こう言えば、分かってもらえるだろうか。

「あぁ。」

 俺も、そう言って笑った。
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