不機嫌な彼のカミナリ注意報
「ダメ?」

「ダメじゃないんだけどぉ……やんっ」

 もうひとりは男性だと気づき、頭の中が一瞬でパニックになった。
 この男女の会話はどう考えても仕事の話をしているとは思えないからだ。女性の声が異様に艶かしい。

「だって、誰か来るかもしれないじゃん……」

「それが俺的にはスリルがあって興奮するんだよな。……ほらっ」

「あ。やだぁ~……」

 周りが静か過ぎるのもあって、小声で喋っているはずのふたりの声が聞き取れてしまう。


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