不機嫌な彼のカミナリ注意報
 そう思いつつも、このまま放置するわけにもいかない。
 とりあえず私は大脇さんが炭の箱の上に置いていった火ばさみを手に取った。

 これで、この炭を……
 大脇さんのように上手に積んだり置いたりすれば燃えるようになってくれるのだろうか。

 コンロの脇にしゃがみ込むと、額から汗が流れ落ちた。
 太陽め! もっと手加減して照ってくれればいいものを!

 タオルで汗を拭いながら、今日は本当に暑いなと、ジリジリとした日差しを実感していたときだった。

「……貸せ」

 後ろから声がしたと思ったら、右手に持っていた火ばさみを奪い取られた。

 振り向きつつ見上げると、そこには呆れた顔の風見さんが王様のように立っていた。

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