不機嫌な彼のカミナリ注意報
「か……風見さん」

「軍手もしないでこんなもん触って、火傷でもしたらどうするんだ」

「はぁ……」

「いいから、そこどけよ」

 しかめっ面をしたまま無愛想にそう言うと、風見さんは私を押しのけるようにポジションを奪った。

 辺りを見回しても軍手がなかったのだ。
 しかもまだ火はついていないから大丈夫なのに。

「ったく、お前も瀬戸も……なんで男がやる仕事をやってるんだ」

 ボソっと風見さんがつぶやいたのが聞こえて、肉のコンロのほうに目をやると、瀬戸さんが大脇さんと談笑しながら炭をくべていた。

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