不機嫌な彼のカミナリ注意報
「飲め」

 風見さんから差し出されたのは、クーラーボックスで冷やされたお茶のペットボトルだった。

「………」

「なにしてるんだ。早く飲めよ」

「……はぁ」

「お前、状況がわかってないな。顔が真っ赤だぞ? それは熱中症一歩手前だろ」

 そう言われて、慌てて自分の頬に手を当ててみると驚くほど熱くなっていた。

 今日の気温と太陽、鉄板の熱気のせいで、体が熱くなってるのは少し自覚していたけれど。
 これほどまでとは思っていなかった。

 風見さんの言うとおり、見た目もきっと真っ赤なのだろう。


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