不機嫌な彼のカミナリ注意報
 だけどここは職場。きちんと仕事をすればなんの問題もない。

 気を取り直して部長と一緒にマーケティング部のオフィスに入ると、その場にいる全員に軽く紹介された。
 私が使うデスクも用意されていたため、持ってきたダンボールの中身をデスクの引き出しにしまうところから始める。
 デスクの配置はいくつかあるチームごとに島が分かれていて、私のデスクは取って付けられたように端っこだった。


「お前、なにやってるんだ?」

 斜め前から声がして顔を上げると、風見さんが眉間にシワを寄せてこちらを睨むように見ていた。

 ……切れ長の目が、鋭すぎて怖いです。



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