不機嫌な彼のカミナリ注意報
 みんなまだ夢中でバドミントンをしていたけれど、その輪に入る気分にもなれなかった。

 それに、少し空が曇ってきた。
 もしかしたら夕立が降るかもしれないと考えると、片付けられるものは先に片付けておきたい。
 ゴミ袋を広げ、分別しながらどんどんゴミを捨てていく。

 クーラーボックスの中身も空いてきたし、残った食材はどれかひとつにまとめておこうと考えていた時だった。
 空が急に真っ暗になってきて、ポツンと私の頬の上に水滴が当たったと思ったら、雨がポツポツと次第に降ってきてしまった。

 今本格的に雨に降られるのはまずい。
 私は急いで周囲のゴミを掻き集めたけれど、時すでに遅しだった。


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