不機嫌な彼のカミナリ注意報
「部屋の中で意識不明だとマズいと思ったんだが……これは不法侵入か?」

「や、いえいえいえ! そんな!」

「冗談だ」

 ニコリとも笑わずに冗談を言われても、冗談に聞こえない。

 思わず飛び起きた私の顔を、風見さんがじっと覗き込む。
 なにもかも見抜かれ、焼き尽くされてしまいそうな、鋭い切れ長の瞳…。

 自分の鼓動が、どんどん大きく早くなってきた時だった……
 風見さんの腕がおもむろに伸びてきて ―――

 ベリッ!っと額の冷却シートを、何も告げることなく思い切り剥がされた。

……だから、もう少しでいいのでやさしくお願いします。

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