不機嫌な彼のカミナリ注意報
 探して来いと言われていた会社のファイルを見つけて手に取り、パラパラとめくって目当ての資料を探してはみるものの、先ほどの風見さんの怒った顔がすぐに脳裏に浮かぶ。

 怒らせたのは私だから仕方のないことなのに。
 すごく胸が痛いし、悲しさでいっぱいになった。

 こんなふうに変になってる原因は、自分でもわかってる。
 先週の飲み会で、瀬戸さんとした会話のせいだ。

 とはいえ、瀬戸さんは悪くない。私が重要なことを忘れていただけなのだから。
 
 風見さんは最初から好きになってはいけない人だった。
 恋しちゃいけない相手だったのだ ―――

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